
- ハーフアンドハーフはどういう仕組み?
- そもそもポジションって何?
- 何を基準にポジションを選べばいいの?
こんなお悩みを解決する記事になっています。
マネースクエアの公式HPでも紹介されているハーフアンドハーフ。
どうして証拠金が少なくて済むのか分からない方もいると思います。
記事の前半はハーフアンドハーフの仕組みを、記事の後半はハーフアンドハーフのメリットとデメリット解説をしています。
ハーフアンドハーフの仕組み
ハーフアンドハーフは、トラリピでの取引では必須中の必須の手法です。
レンジの上半分に売りポジション、下半分に買いポジションを設定します。
私は9つの通貨ペアで取引していますが、全てハーフアンドハーフの手法を取り入れて運用しています。
USD/JPYを例にハーフアンドハーフの設定方法を説明します。
- 過去のチャートから最高値(レンジ上限)と最安値(レンジ下限)を調べる。
- 中央値を求める。
- 中央値から下は買いポジション、中央値より上は売りポジション。
過去のチャートから最高値と最安値を調べる
まずはチャートを遡って最高値と最安値を調べます。
USD/JPYの場合は過去20年間で十分だと思います。
それよりも遡ると、現在の為替と比べて非現実的なチャートになっているので参考にならないからです。
過去20年の最高値:135.22(2002年1月)
過去20年の最安値:75.57(2011年10月)
中央値を求める
レンジの下限と上限を決めたら中央値を求めます。
中央値は上限値から下限値を引いた値を2で割って、下限値を加算することで計算できます。
中央値={(135.22-75.57)÷2}+75.57=約105.40
中央値から下は買いポジション、中央値より上は売りポジション
中央値から下の75.57~105.40が買いポジションです。
中央値より上の105.40~135.22が売りポジションになります。
ハーフアンドハーフのメリット
まずはハーフアンドハーフのメリットを解説します。
メリット
- 証拠金が約半分で済む
- 評価損と必要資金が大幅に抑えられる
証拠金が約半分で済む
同じ通貨ペアに対して売りポジションと買いポジションの両方を設定した場合、どちらか高い方の証拠金だけ必要となる、という特性があります。
そのため、レンジの半分を売りポジション、もう半分を買いポジションで設定するハーフアンドハーフは証拠金が約半分で済みます。
USD/JPYを例に詳しく見てみましょう。
91円から100円の間に10本トラップを仕掛ける想定で、以下2パターンでリスク試算してみました。
- 買いポジションだけ(91円~100円を全て買い)の場合
- ハーフアンドハーフ(91円~95円を買い、96円~100円を売り)の場合
買いポジションだけの場合
必要な証拠金:38,200円
ハーフアンドハーフの場合
<買いポジションリスク試算結果>
<売りポジションリスク試算結果>
証拠金は買いと売りで高い方のみ必要なので、必要な証拠金は19,600円。
買いポジションだけの場合は38,200円の証拠金が必要なのに対し、ハーフアンドハーフだと証拠金が19,600円で済みます。
評価損と必要資金が大幅に抑えられる
ハーフアンドハーフだと評価損と必要資金を大幅に抑えることができます。
先ほどと同じ、USD/JPYで91円から100円の間に10本トラップを仕掛ける想定でリスク試算した結果です。
買いポジションのみの場合
評価損:-45,000円
必要資金:83,200円
ハーフアンドハーフの場合
<買いポジションのリスク試算>
<売りポジションのリスク試算>
買いポジションのほうが評価損と必要資金が大きいので、ハーフアンドハーフだと評価損と必要資金は次の通りです。
評価損:-12,500円
必要資金:31,200円
買いポジションのみと比べてどちらも大幅に低いことが分かります。
ハーフアンドハーフのデメリット
ハーフアンドハーフのデメリットを解説します。
デメリット
レンジを外れた上下に損失リスクが発生する。
買いポジションだけであれば下方向に外れた時だけ、売りポジションだけであれば上方向に外れた時だけ損失リスクが発生します。
ハーフアンドハーフは売りと買い両方のポジションを保有する設定なので、上下両方でレンジを外れることによる損失リスクを抱えてしまいます。
このリスクを回避するため、ハーフアンドハーフではレンジを広く設定する必要があります。
まとめ
トラリピを始めるなら、ハーフアンドハーフは必須の手法です。
レンジを広く設定してハーフアンドハーフのデメリットをカバーしましょう。
まとめ
- 証拠金が半分で済むハーフアンドハーフは超必須!
- マイナススワップを抱える、損失リスクが広がるといったデメリットもある。
- デメリットをカバーするためにレンジを広く設定する必要がある。