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【朗報】耳鼻咽喉科乳幼児処置加算の新設(2022/4/1~)

 

2022年の診療報酬改定で「耳鼻咽喉科乳幼児処置加算」が新設されました。

 

耳鼻咽喉科にとってはありがたいインセンティブ。

 

この記事は耳鼻咽喉科乳幼児処置加算について解説します。

耳鼻咽喉科乳幼児処置加算とは?

 

2022年4月1日から耳鼻咽喉科で、6歳未満の乳幼児に対して特定の処置を行った場合に加算できるようになりました。

 

算定条件は次の通りです。

 

  • 耳鼻咽喉科を標ぼう
  • 6歳未満の乳幼児
  • J095~J115-2の処置を行う

 

この条件をすべて満たした場合に、1日につき60点が加算できます。

 

耳垢栓塞除法の乳幼児加算との併算定は不可

 

J113の耳垢栓塞除法を6歳未満の乳幼児に行ったら乳幼児加算55点が算定できてましたが、この55点の乳幼児加算と耳鼻咽喉科乳幼児処置加算を一緒に算定するのはダメです。

 

厚労省HPの資料より引用】

 

J113の注に規定する乳幼児加算は別に算定できない。

 

耳鼻咽喉科乳幼児処置加算が取れる項目

 

J095~J115-2の処置が対象です。

 

J095 耳処置
J095-2 鼓室処置
J096 耳管処置
J097 鼻処置
J097-2 副鼻腔自然口開大処置
J098 口腔、咽頭処置
J098-2 扁桃処置
J099 間接喉頭鏡下喉頭処置
J100 副鼻腔手術後の処置
J101 鼓室穿刺
J102 上顎洞穿刺
J103 扁桃周囲膿瘍穿刺
J104 唾液腺管洗浄
J105 副鼻腔洗浄または吸引
J108 鼻出血止血法
J109 鼻咽腔止血法
J111 耳管ブジー法
J112 唾液腺管ブジー法
J113 耳垢栓塞除法
J114 ネブライザ
J115 超音波ネブライザ
J115-2 排痰誘発法

 

耳鼻咽喉科小児抗菌薬適正使用支援加算

 

耳鼻咽喉科乳幼児処置加算が加算できる項目と同じ項目に対して、耳鼻咽喉科小児抗菌薬適正使用支援加算80点が月1回さらに算定できます。

 

算定条件は次の通りです。

 

  • 施設基準を満たす
  • 急性気道感染症、急性中耳炎、急性副鼻腔炎が原因の受診
  • 6歳未満
  • 抗菌薬投与の必要性が認められないため抗菌薬を使用しない
  • 療養上必要な指導&処置の結果説明をして、説明内容を文書で提供

 

厚労省HPの資料より引用】

 

まとめ

 

この記事で紹介した改正内容がスタートしても、ほとんどの自治体では乳幼児(こども)医療費助成制度があるので患者さんの負担が極端に増えることはないと思います。

 

ただ、耳鼻咽喉科にとってはうれしい収入源となりそうです。

 

どんな処置に対しても加算できるものではないので、レセプト請求では気を付けましょう。

 

この記事で紹介した内容は、2022年4月版の診療点数早見表にも載っています。

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