医療事務

新型コロナの影響で4月から医療費が上がる?【全患者が対象です】

2020年12月18日の中医協で気になる情報が出ました。

2021年4月から医療費を引き上げる方向で検討しているようです。

この記事ではその具体的な内容について解説します。

医療費引き上げは2021年4月からの予定

中医協の資料によると「案」の段階ではありますが、2021年4月から医療費が引き上げられそうです。

具体的にどれくらい負担が増えるのか次の表にまとめてみました。

外来(クリニックや病院、歯医者さん) 約10円~20円/回
入院 約10円~30円/日
薬局 約10円/回
訪問看護 約50円~150円/回
歯医者(新型コロナ陽性患者) 約300円~900円

1回(1日)あたりの金額はそれほど高くないですが、頻繁に受診が必要な方にとっては地味に痛いですね。

対象者は全員?

医療費引き上げの対象者は「全ての患者」のようです。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い 、誰もがウイルスを保有している可能性があることを考慮して、外来や入院を問わず、全ての患者の診療に対して感染予防策の徹底が必要であること等を踏まえ、特例的に以下の対応をすることとしてはどうか。

気になるのが、次の記事で紹介した6歳未満に対する医療費引き上げと組み合わさるのか?という点ですね。

外来でこどもの医療費が上がります【乳幼児感染予防策加算】

2020年12月15日から6歳未満の外来の医療費が上がります。 この記事では、今回の医療制度変更の経緯と変更内容を詳しく解説します。 医療費が上がるからといって、あまり悲観する必要はありません。 なぜ ...

今のところ中医協の資料以上の情報が見当たらないので何とも言えませんが、「全ての患者の診療に対して」と明記されている以上、6歳未満も例外ではない気がします。

医療費引き上げには条件がある

この案で掲げられている医療費引き上げは感染症対策に対する評価(感染症対策を実施している医療機関へのインセンティブ)です。

そのため、患者さんから徴収する医療費を引き上げるには、決められた感染症対策を実施していることが条件となっています。

その条件は次の通りです。

  1. 全ての患者の診察では個人防護服を着用
  2. 新型コロナウイルス感染症の感染予防策に関する職員研修の実施
  3. 病室や施設の運用について、感染防止に資するよう、変更等に係る検討をする

個人防護服の定義

中医協の資料だけだと1の個人防護服は具体的にどのような装備なのか分かりません。

そこで、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」から引用して紹介します。

新型コロナの患者さんを受け入れている病院ならともかく、普通のクリニックで日々の診察をこの写真のような重装備のもと行うのは考えにくいです。

せいぜいフェイスシールドやマスク、手袋、長袖の白衣を身につけるのが一般的だと思いますので、こういった装備を身につけていればOKなのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の感染予防策に関する職員研修

具体的な研修資料が中医協の資料で紹介されているわけではありません。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」を元に、感染予防策に関して研修を実施すればOKだと解釈できます。

病室や施設の運用について、感染防止に資するよう、変更等に係る検討

とても曖昧な表現ですよね。

一般の患者さんと、発熱や新型コロナ疑いの患者さんで病室を分けたり、医療機関の出入り口を分けるなどの対策を実際に行う必要はなくて、単純に「検討」するだけでよいと読み取れます。

今のところ2021年9月までの期間限定

この全患者に対する医療費引き上げは、今のところ2021年9月までの期間限定のようです。

なお、この特例的な対応については、令和3年9月末までの間行うこととする。「同年10月以降については、~延長しないことを基本の想定としつつ、・・・

ただし、状況次第では延長もあり得ると含みを持たせています。

感染状況や地域医療の実態等を踏まえ、年度前半の措置を単純延長することを含め、必要に応じ、柔軟に対応する

6歳未満に対する医療費引き上げと同じ言い回しですね。

まとめ

感染者の増加に歯止めがかからない状況に加え、変異種の感染も拡大中。

医療崩壊もささやかれているので、単純に医療費を引き上げただけでは根本解決にはならないと思います。

ただ、新型コロナの影響で医療機関の収入が減っていることは事実なので、こういった対策は必要だと考えます。

今後も中医協の検討内容に目が離せないですね。

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